低用量ピルはとても安全に飲めるお薬ですが、気をつけたほうがいいサプリメントやお薬の飲み合わせがあります。お薬を安心して服用するために、飲み合わせを正しく理解しておきましょう。
飲み合わせ注意なサプリメント・成分
基本的にピルとサプリメントを併用することは問題ありませんが、ピルの効果に影響を及ぼすサプリメントや成分が存在します。ピルを飲んでいる人、これから飲もうと考えている人は下記のものに注意しましょう。
- セントジョーンズワート(西洋オトギリソウ)
「セントジョーンズワート」は西洋オトギリソウとも呼ばれており、精神安定の効果があります。ドラッグストアなどで購入することができ、ハーブティーに含まれていることも。
ピルと併用してしまうと、避妊効果や子宮内膜症などの治療の効果を弱めてしまうので注意しましょう。
- イソフラボン
イソフラボンは女性ホルモンと似た物質で、女性ホルモンに似た働きをするため、過剰に摂取するとピルの効果に影響を及ぼす恐れがあります。納豆や豆腐、豆乳など、日常で食べる量であれば問題ありません。
もしイソフラボンのサプリメントを服用する場合は、ピルを処方してくれた医師に確認するか、サプリメントの製造メーカーにピルとの併用が問題ないか確認すると安心です。
- プエラリア/ワイルドヤム/ボロン
バストアップサプリや女性向けの美容サプリには女性ホルモンに関係のあるものが多いので注意が必要です。
プエラリアの主成分は女性ホルモンであるエストロゲンに似ているので、ピルの効果に影響を及ぼす可能性があります。
ワイルドヤムやボロンも、ピルとの併用には注意が必要といわれています。
飲み合わせ注意なお薬
「アセトアミノフェン」は併用可能だけど・・・
基本的に、市販の風邪薬や解熱鎮痛剤はピルと併用可能です。
ただ、成分に「アセトアミノフェン」が含まれているお薬の場合、お薬の効きが悪い場合があります。
もし十分な効果が得られない場合は、「ロキソプロフェン」や「ジクロフェナクナトリウム」などが含まれるお薬を試してみてくださいね。
その他、ピルと同時に飲んではいけない、または注意が必要なお薬は以下のとおりです。
併用NGなお薬
- ヴィキラックス配合錠(C型肝炎の薬)
このお薬を飲んでいる人がピルを飲むと、肝機能が上昇するという事例がみられています。
服用が必要な場合は、必ず医師に相談しましょう。
ピルの効果を弱めるお薬
- 一部の抗生物質
- 抗てんかん薬
- 抗結核薬
- 抗HIV薬
これらを服用している場合は、避妊効果が下がってしまうため、ピル以外の避妊方法を併用することが推奨されています。
お薬を服用する必要がある際には、必ず医師に確認するようにしましょう。
ピルによって効果が強まるお薬
- 三環系うつ剤
薬の量を調整する必要性があるかもしれません。精神科や心療内科の医師に相談しましょう。
まとめ
ピルの飲み合わせで特に注意が必要なものは「セントジョーンズワート」。身近にあるものなので、知らないうちに摂取しないように気をつけましょう。
また「アセトアミノフェン(解熱鎮痛剤の1種)」も、効果が感じられないなどの場合は「ロキソニン」などの他のお薬を試してみてくださいね。
バストアップサプリなど、女性ホルモンに関係のあるサプリや食べ物・飲み物もピルの効果に影響がある場合があるので注意が必要です。
今すでにお薬やサプリメントを飲んでいてこれからピルを飲み始める人は、ピルやサプリメントを処方してくれる医師に服用状況を伝えるようにしましょう。
ピルを服用中の人で、新たにお薬の処方を受ける際にもお薬の服用状況を医師に伝えることをお忘れなく。
市販のお薬やサプリメントで飲み合わせが不安な場合は、薬局の薬剤師さんに相談しましょう。