避妊に失敗したときなどに緊急的に服用するアフターピル(緊急避妊薬)。
妊娠の可能性がある性交渉のあと48時間以内に服用すると85%の妊娠阻止率が認められますが、その避妊効果は100%ではありません。しかしアフターピル(緊急避妊薬)は緊急時にとても有効なお薬。
そこで今回は実際の失敗談をからめながら、アフターピルの適切な服用方法や避妊に成功したか確認する方法まで解説します!ぜひ参考にしてくださいね。
アフターピルを服用しても避妊に失敗することはあるの?
アフターピルの避妊効果は服用するタイミングによって変わります。ではアフターピルの服用はどのタイミングが一番よいのでしょうか?
避妊に失敗したかもしれないと思うと不安ですよね。アフターピル(緊急避妊薬)は妊娠を防ぐために有効なお薬。
服用のタイミングによってアフターピル(緊急避妊薬)の避妊効果は異なり、服用が早ければ早いほど妊娠阻止率があがります。
具体的には性行為後48時間以内の服用で妊娠阻止率が約85%。その後は時間とともに効果が下がります。
服用のタイミング以外にもさまざまな要因が妊娠阻止率に影響します。
アフターピル(緊急避妊薬)を服用しても避妊に失敗するケースがあるので、次の生理が遅れるようなら妊娠検査薬を使ってチェックしてみましょう。
なお、アフターピルの処方には下記2つの方法があります。
- 婦人科(クリニック)受診
- オンライン診療
現在、日本では薬局で取り扱いがなく、医師の処方が必要です。
アフターピル(緊急避妊薬)は配合された女性ホルモンの作用で排卵を抑制します。
いざというときとても頼りになるお薬ですが、その効果は100%ではありません。日ごろからしっかりと避妊をすることも忘れないようにしましょう。
アフターピルを服用しても避妊に失敗する主な理由
アフターピルを服用しても避妊に失敗する原因とはどんなものなのでしょうか?避妊に失敗しないためにもアフターピルの注意点を確認しておくことが大切です。
服用のタイミング
アフターピル(緊急避妊薬)は黄体ホルモンが配合されたお薬。避妊に失敗したときに緊急的に服用して妊娠を防ぎます。
アフターピル(緊急避妊薬)の効果は服用した時間が大きく影響するため、妊娠の可能性がある性交渉から時間がたてばたつほど妊娠阻止率が下がります。
参考:日本産科婦人科学会「緊急避妊法の適正使用に関する指針(平成 28 年度改訂版)」
グラフから分かるようにアフターピルの妊娠阻止率は24時間以内で95%、48時間以内で85%、72時間以内で58%です。時間とともに効果が下がることが分かりますよね。
妊娠の可能性がある性行為から120時間以上経ってしまうと効果がかなり落ちてしまうので、アフターピルはなるべく早く飲むことが重要です。時間が経過しすぎてしまうことで避妊に失敗する可能性も高くなるので注意しましょう。
スマルナで取り扱うのはLNG(レボノルゲストレル)です。LNGには「ノルレボ錠」と、ジェネリックのお薬である「レボノルゲストレル錠」がありますが、この2種類に効果の差はありません。価格はジェネリックのレボノルゲストレル錠のほうが安いので、好きな方を選びましょう。
また中用量ピルを使うヤッペ法もあります。比較的安い点がメリットですが、LNGよりもやや避妊効果が低く、また副作用による吐き気も強いというデメリットもあるので、どちらを服用するかは婦人科の医師とよく相談して決めてくださいね。
併用を避けるべき薬やサプリメントの服用
アフターピル(緊急避妊薬)の効果は薬やサプリメントの影響を受けることがあります。また内服中のお薬によっては、アフターピル(緊急避妊薬)を処方できないことも。内服中のお薬がある場合は必ず医師に伝えるようにしましょう。
《アフターピルの効果に影響する薬・サプリメント》
- 抗けいれん剤…フェノバルビタール・フェニトイン・プリミドン・カルバマゼピン
- HIV プロテアーゼ阻害剤…リトナビル
- 非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤…エファビレンツ
- リファブチン
- リファンピシン
- セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)
※セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)は鬱やイライラ、睡眠障害などに効用があるとされるハーブです。サプリメントもあり、PMS(月経前症候群)や更年期障害の症状緩和のために服用することもあります。
このほか血栓症などで処方される血液をサラサラにする薬(抗凝固剤)は、アフターピルの服用によって効果が変わることが認められています。
《抗凝固剤》
- ワルファリン
この2種類のお薬を飲んでいる人は、アフターピルの処方ができないこともあるので医師に相談してくださいね。念のため服用しているお薬がある人は、診察の際にお薬手帳を持参すると安心です。
服用から2時間以内の嘔吐
個人差がありますが、アフターピルには下記のような副作用が確認されています。
- 吐き気
- 嘔吐
- 頭痛
- だるさ
- 眠気
- 食欲不振
- 気分障害
アフターピルには副作用が強いイメージがあるかもしれませんが、実際に症状が現れたのは7.96%。また、もし症状が現れても24時間以上続くことはありません。
注意するべき副作用は嘔吐です。嘔吐の症状が出るのはかなり珍しいですが、アフターピルの内服後、2時間以内に嘔吐してしまうと、薬の成分が十分に吸収されていない可能性があります。
その場合は、もう一錠追加で服用する必要があります。
アフターピルの服用後、2時間以内に嘔吐した場合は医師に相談しましょう。
もしも体質によって吐き気を起こしやすいということがあれば、市販の吐き気止めを飲んでも大丈夫です。吐き気止めはアフターピルと一緒に処方してもらえることもあるので、心配なら医師に尋ねてみてくださいね。
服用後の性行為
アフターピルを服用したあとの性行為に対しては避妊効果がありません。アフターピルを飲んだからと油断せずに、次の生理までは性行為を控えるかコンドームなどで避妊するようにしましょう。
アフターピルの服用後、避妊に成功したか確認する方法
アフターピルを飲んだあと、本当に避妊に成功しているのか心配になる方もいるのではないでしょうか。避妊に成功したことを確認する方法について解説します。
消退出血の有無をチェックする
アフターピルの服用後、3日〜3週間後に「消退出血」がみられます。
消退出血は、避妊成功のサインです。子宮内膜が剥がれ落ち、血液などと一緒に体外に出てくることをいいます。生理と同じ原理で起こっているものです。
ほとんどのケースで生理予定日の1週間前後に消退出血が起こると言われています。
注意したいのは、出血による判断はとても難しいということ。
出血があったとしても、それが消退出血であるかの判断は状況や見た目、症状からは判断が難しいこともあります。
もし出血があったとしても、アフターピルの服用から3週間後に妊娠検査薬を使って確認することをおすすめします。
妊娠検査薬で調べる
消退出血が見られない場合や、出血量が少なくて判断が難しい場合は、市販の妊娠検査薬を使って調べましょう。妊娠検査薬の使用はアフターピルの服用から3週間後が目安です。
妊娠検査薬で陰性が出た場合でも、下記の場合はもう一度検査するか、近くの産婦人科を受診するようにしましょう。
- 生理予定日を1週間過ぎても出血がない
- アフターピルの服用後、4週間以内に出血がない
なお妊娠検査薬で陽性が出た場合は、なるべく早く産婦人科で検査してもらうことをおすすめします。
アフターピルの服用は早めがカギ!
避妊に失敗したらなるべく早くアフターピルを服用しましょう。
アフターピルの避妊効果は時間の経過とともに下がっていきます。避妊効果は妊娠の可能性がある性交後、72時間以内の服用で約84%。その後はアフターピルの効果が下がるので、妊娠を希望しない場合は早めに婦人科もしくはオンラインでアフターピルを処方してもらいましょう。
しばらく妊娠を希望しない場合は、低用量ピルなどの避妊方法を検討するのもおすすめです。
アフターピルの処方は「スマルナ」が便利です。
スマルナは医師によるオンライン診療・ピルの処方ができるサービスです。スマホアプリだけでピルの処方まで完結するので、病院に行かずにアフターピルを購入できます。もちろん低用量ピルの処方もOK。
ただしアフターピルの処方は妊娠の可能性がある性行為から48時間以内の人が対象なので、早めに相談してくださいね。
スマルナではピルの相談以外に、避妊や生理にまつわる疑問・不安もアプリ内の「スマルナ医療相談室」では助産師・薬剤師に無料で質問できます。アフターピル以外に低用量ピルも処方してもらえるので、妊娠を希望しない場合は低用量ピルの使用の検討もおすすめします。