避妊に失敗した場合など、妊娠の可能性がある性行為の後、妊娠を希望していない場合はできるだけ早くアフターピル(緊急避妊薬)を服用する必要があります。
では、妊娠の可能性があるというのはどういったシチュエーションの時なのでしょうか。
ここでは、アフターピルを服用すべきかどうかシチュエーション別にご紹介します。
ピル服用者の場合
ピル服用者は、下記のようなピルの飲み忘れがある場合、避妊効果が下がり妊娠してしまう可能性があります。
もし妊娠を望んでない場合は、アフターピルを服用する必要があるかもしれません。アフターピルを服用するかどうかについては、医師に相談してみてくださいね。
- 低用量ピルを2錠以上飲み忘れた場合
- シートの初め、または終わりで飲み忘れがあった場合(休薬期間が7日を超える場合)
- 何度も繰り返しピルを飲み忘れた場合
なお、ピルには性感染症の予防効果はないため、お互いの身体を守るためにも定期的な性感染症検査や、コンドームを使用するようにしましょう。
ピルを服用していない場合
コンドームが途中で破れた、外れた
性行為の途中、コンドームが破れた、外れてしまったという場合は、精子が腟内に入り妊娠する可能性があります。
気づいた時点ですぐに病院を受診し、アフターピルを服用しましょう。
裏表を間違えたコンドームをそのまま付け直した
コンドームを裏表間違えて装着してしまった場合、女性の腟に触れる部分に精子が付着してしまう可能性があります。そのコンドームを正しい向きに直しそのまま使用すると、付着した精子が腟の中に入ってしまいます。
万が一、裏表を間違えたコンドームを使用して性行為をした場合、妊娠の可能性がありますのでアフターピルを服用しましょう。
表と裏を間違えてペニスにつけたコンドームは捨てて、必ず新しいものを使うようにしましょう。
腟内射精(中出し)をした
腟内に射精することを、腟内射精(一般的には「中出し」)といいます。腟内射精の場合、多くの精子が腟内に放出され、妊娠する可能性が高くなります。
妊娠を希望していない場合はアフターピルを服用しましょう。
コンドームをつけず性行為をし、腟外射精(外出し)をした
コンドームをつけず射精時のみペニスを抜き、腟外に射精することを腟外射精(一般的には「外出し」)と言います。
勃起したペニスからはカウパー腺液(一般的には「がまん汁」)が出ていることがあり、カウパー腺液には妊娠するのに十分な精子が含まれています。
コンドームなしで勃起したペニスを腟に挿入した場合、カウパー腺液が腟内に入るため、妊娠の可能性が十分にあるのです。
外出しすれば妊娠しないと思っている方もいるかもしれませんが、外出しは正しい避妊法ではないことをパートナーとも認識しておきましょう。
性器同士が直接触れた
性器同士が直接触れた場合にも妊娠の可能性はあります。挿入していないので妊娠の可能性がないと思う方もいらっしゃるかと思いますが、特に勃起したペニスからはカウパー腺液が出ており、精子が混じっている場合、それが性器に付着することで精子が腟内に入る可能性があるのです。
まとめ
上記のようなシチュエーションの場合は、アフターピルを服用する必要があるかもしれませんので、不安に思う場合は医師に相談してみてくださいね。
アフターピルは服用のタイミングが早ければ早いほど避妊効果が高いお薬です。できるだけ早く病院を受診しましょう。
また、アフターピルは避妊に失敗してしまった際に服用するお薬です。
毎回の避妊で使用することには、避妊効果や身体への負担を考慮すると適していません。
妊娠を望んでいない場合は、低用量ピルやコンドーム、子宮内避妊器具などを用いて計画的に避妊を行いましょう。