生理予定日に生理がこないという経験をしたことがある方は多いのではないでしょうか。
妊娠の可能性がない場合や、妊娠検査薬の結果が陰性だったのに生理がこない場合など「どうしてだろう?」と思うことがあるのではないでしょうか。
生理がこないのは、妊娠のほかにもホルモンバランスの乱れや子宮の病気などのさまざまな原因が考えられます。
今回は、生理が遅れる原因と、その対処法や病院を受診する目安の時期などについて解説します。
何日生理が来ないと「生理不順」?
生理予定日から1週間以上生理が来ないときもあれば、かなり早く来るなど、毎回の生理が規則正しく来ない場合は「生理不順」と言われます。
生理不順の場合、何かしらの病気が隠れている場合があるので注意が必要です。
医学的に正常と言われる生理周期は「25~38日」、生理周期の変動は6日以内なら問題ないとされています。
生理が1回ずれた、ということであれば次回の生理はどのタイミングでくるか様子をみることがあります。
とはいえ、生理が遅れると不安を感じることがありますよね。
今回は生理が遅れる際に考えられる、妊娠以外の主な理由を5つご紹介します。
妊娠以外で生理が遅れる理由5つ
①過度なストレス
環境の変化や仕事、学校、人間関係など、ストレスが過度にかかることでホルモンバランスが乱れ、生理が遅れてしまうことがあります。
大きなストレスだけでなく、日常生活の小さなストレスの積み重なりによってストレス過多となることもあります。
②過度なダイエット
過度な食事制限によって栄養が足りない状態が続くと、身体は生命を維持するのに必要な臓器に栄養を優先的に送るようになり、子宮へは十分な栄養が送られなくなります。
それにより女性ホルモンの分泌量が低下し、生理が遅れたり、生理がこなくなったりすることがあります。
③子宮や卵巣の病気
子宮や卵巣の病気が原因で生理が遅れていることもあります。
その他にも子宮内膜症や子宮頸がんなど、生理不順の原因にはさまざまな可能性が考えられるので、ご不安なときは検査を受けてみてくださいね。
④甲状腺の病気
生理が遅れる原因が甲状腺の病気という可能性もあります。
甲状腺とはのどぼとけの下にある臓器のことで、そこから分泌される甲状腺ホルモンは、全身の新陳代謝を促進する働きがあります。
ホルモンの分泌が過剰な場合は甲状腺機能亢進症(バセドウ病)、不足している場合は甲状腺機能低下症などの病気が疑われます。
甲状腺に異常があるとホルモンの量をコントロールしにくくなり、女性ホルモンのバランスが乱れて生理が遅れることにつながります。
⑤早期閉経
自然な状態で1年以上生理がこなければ閉経となります。
日本人女性は平均50歳前後で閉経すると言われていますが、30代~40代前半に生理が止まることを早期閉経と言います。
ストレスや過度なダイエットなどが原因で排卵が起こらなくなり、女性ホルモンの分泌が止まることで早期閉経を迎えます。
慢性疲労やのぼせ、ほてりなどの症状が出ることがあるので、当てはまる症状がないか確認してみましょう。
受診の目安は?
何も異常がない場合でも生理予定日に生理がこないことはよくあることです。
生理予定日から1週間ほど前後することは問題ないとされていますので、過度に心配する必要はありません。
数日遅れている程度であれば、様子をみるようにしましょう。
3ヶ月以上生理がこない場合は「続発性無月経」と言われ、ホルモン異常やその他の病気が原因の可能性があります。
3ヶ月以上生理がくるのを待ったり、「ストレスのせいだろう」と自己判断して放置するのはNGです。
病気の発見が遅れると不妊につながったり、回復が難しくなったりする可能性があるので、3ヶ月たっても生理がこない場合は、放置せず早めに医師に相談するようにしましょう。
また、必ずしも3ヶ月待たないといけないわけではありません。
気になる症状がある場合はそのタイミングで医師に相談しても問題ありませんので、「行こう」と思ったタイミングで受診するのがおすすめです。
まとめ
妊娠以外で生理が遅れる原因はストレスによるホルモンバランスの乱れであることが多いですが、なかにはホルモン異常や病気が隠れている場合があります。
原因を自分で判断したり放置したりせず、生理がなかなかこなくて不安なときや、いつもと違う症状があった場合は早めに病院を受診しましょう。