いつもの生理と比べて「今回の生理短いな」と感じたり、周りの人の生理と比べて「私の生理って長すぎ?」と悩んだりしたことのある人もいるのではないでしょうか。
生理の長さは人それぞれといいますが、どこからが長くてどこまでが短いか?何かの病気なのか?・・・と気になりますよね。
今回は生理の長さについて解説していきます。
長すぎる生理、短すぎる生理に潜むトラブルも解説していきますので、ご自身の日数と照らし合わせて確認してみてくださいね!
生理の出血日数の目安
生理期間の長さには個人差がありますが、正常な生理の期間は3~7日間といわれています。
1~2日で終わってしまう場合は過短月経、8日以上続くと過長月経といわれています。
過短月経の原因・考えられるトラブルは?
過短月経が起こる原因は、ホルモンバランスの乱れやホルモンの分泌異常などが考えられます。
何らかの原因でホルモンバランスが乱れてプロゲステロン(女性ホルモンの一種)の分泌量が少なくなると、子宮内膜が厚くなりにくくなります。
すると生理のときに剥がれ落ちる子宮内膜の量が減るので、経血量が少なくなります。
ストレスなどが原因になることが多いですが、年齢による影響で起きてしまうことも。
特に思春期(8~18歳くらい)や更年期(45~55歳くらい)はホルモンバランスが不安定なことが多いので、経血量が少なくなることがあります。この時期の過短月経は病気などの問題がないケースが多いですが、もし長引く場合は病院を受診しましょう。
過短月経で疑われる病気
【黄体機能不全】
黄体機能不全とは、女性ホルモン(エストロゲンとプロゲステロン)のうち、プロゲステロンが十分に分泌されなかったり、うまく作用できなかったりする状態のことをいいます。
黄体機能不全になると、子宮の内膜が十分に厚くならないので受精卵が着床しにくく、不妊症につながることもあります。
【多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)】
卵巣の中にある卵子の元(卵胞)が十分に成長できず、排卵されにくくなる病気です。
月経異常(生理不順など)を引き起こしたり、不妊の原因になったりすることもあります。
【子宮発育不全】
子宮が同じ年齢の平均的な大きさに比べて小さい状態のこと。
先天性のものと後天性のものがありますが、後天性の場合はホルモン量の分泌が不足していることが原因となります。ホルモンの分泌は正常に行われていても、子宮発育不全により子宮内膜が厚くなりにくいと過短月経・過少月経につながることがあります。
過長月経の原因、考えられるトラブルは?
過長月経が起こる原因は、ホルモンバランスの乱れや子宮の病気などが考えられます。
突然経血量が増えた場合、2~3回の生理で経血量が正常な範囲におさまれば、ストレスによるホルモンバランスの乱れが原因であることが多いです。
この場合はあまり心配する必要はありません。
しかし、長引く場合は子宮の病気である可能性も。
病気でない場合でも、長期間多量の出血が起こると貧血になりやすくなるので注意が必要です。
※子宮の病気以外にも、子宮頸管ポリープや、血液が固まりにくくなる血液疾患が原因になっている可能性もあります。まずは婦人科で検査を受けましょう。
過長月経で疑われる病気
【無排卵周期症】
無排卵周期症とは、生理のような出血はみられるものの、実際には排卵していない状態のことをいいます。
ホルモン分泌に関わる脳下垂体の何らかの異常や、ストレスによって発症すると言われています。
不妊症の原因になることも。
【子宮腺筋症】
子宮腺筋症は子宮筋層に子宮内膜組織ができてしまう病気です。
子宮内膜症と少し似ていますが、子宮内膜症は子宮以外の場所に子宮内膜ができる病気であるのに対し、子宮腺筋症は子宮筋層(子宮の一部)に子宮内膜ができる病気です。
子宮は腫れたように大きくなり、下記のような症状がみられることがあります。
- 出血日数が長くなる
- 経血量が多くなる
- 生理痛がひどくなる
【子宮筋腫】
子宮筋腫とは子宮の壁にできた良性の腫瘍のことです。
発生の原因ははっきりとは分かっていません。
子宮筋腫自体は良性ですが、できる場所によって、症状がでます。不妊症や流産につながることもあります。
生理期間の長さにお悩みなら低用量ピルがおすすめ!
生理期間が長い場合、短い場合それぞれに病気が潜んでいる場合があるので、必ず医師の指示に従って検査・治療を受けるようにしてください。
もし、病的な問題がなくても生理期間に悩みがある場合は、低用量ピルの服用で症状が改善されることも!
生理の長さは3~7日で正常範囲だけど、「生理の長さを安定させたい」「生理期間をもっと快適に過ごしたい」とお悩みの人は、ピルの服用を検討してみるのもおすすめです。
ピルは女性ホルモンの量を調整したり、子宮内膜が厚くなるのを抑えたりする作用があるので、「生理の期間が安定した」「経血量が減り、出血期間が短くなった」という声も。
まとめ
生理の出血期間は長すぎても短すぎても、何かの病気が潜んでいる可能性があります。また、放っておくと将来妊娠しづらい身体になることもあります。
生理がきたときに、出血している日数を数えてみてください。「もしかして過短月経・過長月経かも?」と感じたら、医師に相談してみてくださいね。