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生理がうつるって本当?さまざまな生理のウワサ・迷信について解説!

生理にまつわるウワサ話には、「それって本当!?」と思うものがありますよね。
「生理は友人にうつる」「生理不順に効くツボ」など、ウワサ通りのことが現実に起こっているように感じることもあり、本当なのかウソなのかわからないという方もいるのではないでしょうか。

今回は生理に関するさまざまなウワサについて、医学的な面から解説していきます!

生理中の過ごし方

Q1.生理中は妊娠しない?

A.いいえ。
「生理中は妊娠しない」はウソです。
妊娠には排卵が必要なので、生理周期から考えると「妊娠する確率が低い」と考えられる時期ではありますが、排卵のタイミングは正確に予測することが難しいもの。
排卵が早まることも考えられるため、妊娠の可能性は0%ではありません。
ですので、生理中に性行為をする際でも必ず避妊するようにしましょう。

ただ、生理中は子宮内が普段よりもさらにデリケートな時期になるので、性行為は避けることがおすすめです。子宮内膜症や性感染症のリスクが高まりますので、注意しましょう。
もし生理中に性行為をする場合は、妊娠しないとは言い切れないため必ず避妊を行いましょう。また、ピルで避妊をしていたとしてもコンドームを使用することは大切です。

Q2.生理中の性行為は病気になりやすい?

A.はい。
生理中の性行為は「病気になりやすい」というのは本当です。
生理中は子宮内膜が剥がれている状態。簡単に表現すると「子宮内に傷がある状態」のため、普段より性感染症にかかりやすくなります。また、子宮内膜症にも注意が必要です。普段の生理の際、子宮外へ排出されるはずの経血が逆流していることがあります。これが子宮内膜症の原因の一つと考えられています。

生理中に性行為を行うと、自然な状態のときよりも逆流する血液が多くなり、子宮内膜症のリスクが高まる可能性が考えられます。

ですので、生理中は性行為を控えるようにするのが良いでしょう。

Q3.生理中は入浴NG?

A.いいえ。
生理中の「入浴NG」はウソです。
身体を温めることは生理痛をやわらげることにも繋がります。

ただ、銭湯などの公共浴場では、生理中の方は入浴をお断りしているところもありますので、必ず利用施設のルールを確認しましょう。
もし生理中の入浴が可能でも、浴槽に出たり入ったりする際には経血が流れ出る可能性があります。
浴場や脱衣所で経血が漏れてしまうと、不快に思う人が多いことも事実です。他の方への配慮を忘れず、みんなが気持ちよく利用できるようにしましょう。
また、中にはお湯の性質により生理中の入浴を避けた方がいいものもありますので、ご自身の体調のためにもルールをしっかり守りましょう。

家のお風呂に浸かるなどは問題ないのでゆっくり身体を温めると良いでしょう。
同居している方がいる場合は一番最後に入るなどすると気兼ねなく入ることができるかと思います。

Q4.生理中の運動は控えたほうがいい?

A.「生理中の運動」はNGではありません。
しかし、生理中は体調が変化しやすいため、激しい運動や長時間の運動は避け、軽い運動やストレッチなどがおすすめです。

Q5.生理中はお酒を飲まない方がいい?

A.「生理中のお酒」はNGではありません。
しかし、女性は男性に比べてアルコールによる健康障害を引き起こしやすいと言われています。
そのため、生理中にかかわらず普段から適度な量を守り、飲み過ぎには注意をしましょう。

生理痛

Q6.生理痛を我慢するのは当たり前?

A.いいえ。
生理痛を我慢するのは当たり前ではありません。

生理痛の程度は人によってさまざまです。あまり痛みを感じない人もいれば、強く痛みを感じる人もいます。
また、生理痛は病気のサインである可能性もあり、日常生活に支障が出るほどひどい場合は月経困難症や子宮内膜症の可能性もあります。
毎回の生理で生理痛を感じる場合や年々生理痛が悪化する場合は、一度産婦人科の受診をおすすめします。

Q7.生理痛で痛み止めを飲み過ぎると、だんだん効かなくなる?

A.いいえ。
痛み止めを飲みすぎると効かなくなるというのはウソです。
用量用法をきちんと守って飲めば、効かなくなることはありません。

なお、痛み止めを飲むベストなタイミングは「痛みの出始め」です。痛み止めが効き始めるのに時間がかかる場合もあるので、限界まで我慢せず、「痛くなりそうだな」というタイミングで飲むようにしましょう。

Q8.生理痛がひどい人は、出産のとき痛みを感じにくい?

A.いいえ。
普段の生理痛がひどい場合は「生理痛で痛みに慣れているから」という理由で、出産時の痛みが感じにくくなるという意見もあるようですが、医学的な根拠はありません。

あまりにも痛みがひどい場合は、病気が隠れている可能性もあり、逆に将来の妊娠・出産に影響を与えてしまうかもしれません。
生活に支障をきたすようなひどい生理痛がある場合は、我慢せずに産婦人科を受診するようにしましょう。

生理周期

Q9.生理不順にはツボが効く?

A.生理不順にツボが効くかどうかは定かではありません。
人によっては、「効いている」と感じることがあるかもしれませんが、医学的根拠のある治療法としては認められているものではありません。
生理不順で悩まれている人は、ホルモンバランスの乱れや、子宮や卵巣に病気が隠れていることで起こっている可能性もあります。
将来の妊娠に対して影響がみられることもありますので、早めに婦人科を受診するようにしましょう。
もし、普段から基礎体温を測っている場合、病院を受診する際に基礎体温表があると診断に役立つことがあります。

Q10.閉経の時期は決まってる?

A.いいえ。
閉経の時期は人によってさまざまで、年齢や時期で必ず閉経するということはありません。
なお、日本人の平均閉経年齢は50歳前後だとされています。

人によっては40歳前半に閉経がきたり、50歳後半まで来なかったりと個人差があります。
しかし、40歳未満で月経が来なくなると早発閉経とよばれ、自然に起こる閉経とは異なり病気である可能性があります。
40歳未満で生理が3ヶ月以上ない場合は、早めに産婦人科を受診するようにしましょう。

Q11.生理はうつる?

A.いいえ。
「生理はうつる」はウソです。
生理は感染症ではないので、人にうつることはありません。
生理周期が友達と重なった場合は、生理周期が似ていることで起こっている可能性が高いと考えられます。

まとめ

今回はよく聞く生理のウワサについて医学的な視点で解説しました。
ウワサの「本当・ウソ」について、思っていたことと違うことはありましたか?

「生理はこういうものだから」と、なんとなく我慢してしまっていることも多いのではないでしょうか。
例えば生理痛。あるのが当たり前だからと我慢することで、病気のサインを見逃していることがあります。

生理に関して、本当は我慢すべきことなんてほとんどないのかもしれません。
気になるウワサや、気になる症状がある場合は、ぜひスマルナ医療相談室でウワサの真相をお確かめくださいね!

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