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もしかして妊娠してる?生理痛と妊娠初期の症状の違いについて紹介

「もうすぐ生理だけど、下腹部の張りやお腹の痛みがいつもと違うかも…。もしかして妊娠してる?」と、いつもと様子が違う症状を感じると妊娠をしたときの症状なのか気になる人もいるのではないでしょうか。

今回は生理痛と妊娠初期の症状の違いについて紹介していきます。

なお、妊娠は症状だけで判断することは難しいです。妊娠をしているかどうかは、適切な時期に妊娠検査薬で検査を行い、最終的には産婦人科を受診して、正常妊娠(本当に妊娠しているか、子宮外で着床していないか)かを確認することが必要です。

ただし、妊娠周期の数え方を知ることで、生理と妊娠の関係について理解することはできます。

この記事では、妊娠について解説しています。生理や生理痛との違いについてを知るためにお役立てください。

妊娠したらどんな症状がある?

妊娠すると子宮の中で赤ちゃんを育てるために、妊娠を維持するホルモンバランスへ変化していきます。。このホルモンバランスの変化によって、妊娠中は身体や心にさまざまな症状があらわれることがあります。

ここからは、妊娠超初期、妊娠初期に現れる身体や心の変化について解説します。また、知っておきたい妊娠周期の数え方もあわせてみていきます。

妊娠周期の数え方

妊娠周期の数え方は、最後の生理の初日を「0週0日」として数えます。ポイントは、まだ妊娠が成立していない時期から数えはじめることです。

妊娠超初期(妊娠0~3週目)の症状

排卵のタイミングは予測が難しいですが、生理が始まった日の約2週間前に起こっているといわれています。普段30日周期で生理が来ている人は、次の生理が始まる約14日前、つまり生理が始まって16日後に排卵が起こっていると考えられます。

妊娠2〜3週目までは、まだ妊娠していない時期のため、このときに何かしらの症状を感じたという人は、他のことが要因の可能性があります。

排卵が起こり、卵管で精子と卵子が出会い、受精します。受精卵は成長しながら、1週間ほどかけて卵管から子宮内に移動し、子宮内膜に着床します。

生理周期が30日の人の場合、着床時にはすでに妊娠3〜4週目であることもあります。

※生理周期が30日の人の場合の一例として概算しています。必ず上記の計算通りになるということではないため、目安としてご確認ください。

着床時には「着床出血」が起こることもあります。着床出血は全員に起こるわけではありません。普段の生理よりも量が少なく、1〜2日で終わるという人が多いようですが、個人差があります。なお、着床出血という言葉は存在していますが、医学的な定義はないとされています。
着床出血の起こるタイミングは、生理予定日前や生理予定日頃に起こることもあり、出血量も人によってさまざまです。出血の量や血の色などの様子で着床出血か、生理か、不正出血かを判断することは難しく、妊娠の可能性がある場合は妊娠検査薬で確認を行います。

妊娠初期(妊娠4~16週目)の症状

妊娠4週目を過ぎた妊娠初期で一番わかりやすい症状は、「生理がこない」ことです。妊娠が成立すると、子宮内で赤ちゃんが育っていきます。生理は、厚くなった子宮内膜がはがれ、経血として体外に排出されることで起こりますが、妊娠をすると、子宮内膜は受精卵を受け止め、はがれることなく、赤ちゃんのベッドの役割を果たします。そのため、生理が起こりません。

この時期からは生理が止まること以外にも、つわりやおなかの張り、腹部症状(腹痛・便秘・下痢)、倦怠感、頭痛などホルモンの影響でさまざまな症状があらわれてきます。

ただし、生理不順や無月経など別の理由で生理がこない場合もあります。また妊娠初期の症状は、生理に伴う症状ともよく似ているため妊娠の可能性がある場合は、まずは妊娠検査薬で検査をするようにしましょう。

妊娠初期に出血が起こることがある

妊娠初期では、着床出血以外にも流産や異所性妊娠が原因で出血することもあります。

・不正性器出血(不正出血):正常に妊娠した時でも、性器出血が起こることがあります。生理予定日とタイミングが近いこともあり、中には生理と間違える人もいるようです。

・流産(自然流産):流産の85%は妊娠12週以内に起きます。その時期の流産は赤ちゃんの染色体に異常があることが多いといわれています。

・異所性妊娠:異所性妊娠は全体の1〜2%程度の頻度で起きます。受精卵が子宮内以外の場所に着床してしまうことで、下腹の痛みと出血がおきます。子宮外で胎児が育っていくと、母体の命にも関わるため、放置するととても危険です。

生理痛との違い

妊娠初期に感じる腹痛と生理痛が似ていることもあります。生理によって起こる腹痛との違いを解説します。

生理痛の症状

生理痛の主な症状は、下腹部の鈍痛や腰の痛みが挙げられます。また、下腹部や腰の痛みだけでなく、吐き気や頭痛、抑うつ、めまいなどの症状を伴うこともあります。

生理痛のメカニズム

子宮では、約1ヶ月の生理周期(28〜35日)で妊娠のための準備が行われます。卵子が育ち、排卵され、受精卵が着床しやすいように子宮内膜という子宮の内側の壁が厚くふかふかになります。

妊娠しなかった場合、厚くなった子宮内膜がはがれて血液とともに子宮外へと排出されます。これが生理です。

生理のときには子宮を収縮させるプロスタグランジンという物質がつくられますが、これが過剰につくられると必要以上に子宮が収縮して痛みが起こることがあります。これが「生理痛」の主な原因です。

自己判断せず医療機関へ受診しよう

妊娠4週目を過ぎた頃から、腹痛や倦怠感、出血などの症状が現れることがあります。妊娠初期にあらわれている症状なのか、生理によって起こっている症状なのかを症状から判断することは難しいです。

生理予定日を過ぎても生理がこない場合は、妊娠検査薬や医療機関を受診して、妊娠しているかを確認しましょう。

※妊娠検査は生理予定日1週間後か、妊娠の可能性がある性行為から3週間後に行います。

スマルナでは無料相談やオンライン診察ができる

妊娠の可能性がある場合は、妊娠しているか、子宮内に着床しているかを確認する必要があるので、病院を受診しましょう。妊娠をしておらず、今後の避妊や、生理のつらい症状について相談したい場合、オンライン診察を利用することも可能です。

オンライン・ピル処方サービス『スマルナ』では、オンラインで医師の診察を受け、症状に合わせたピルを処方してもらうことができます。また、診察・処方以外にも、24時間365日いつでも助産師・薬剤師に無料で相談することができる「スマルナ医療相談室」もあります。妊娠に関する悩みもご相談いただけますので、お気軽にお問合せください。

まとめ

ここでは、妊娠初期の症状と生理痛の違いについて解説してきました。

妊娠初期にあらわれる体調や気分の変化は、生理で感じる症状とも似ているため、診察や検査を受けて妊娠をしているかを確認することが大切です。

病院に行くことに抵抗がある人も、一人で悩みを抱え込まず、オンラインの診察や相談を利用して、医師・助産師・薬剤師などの専門家に相談し、症状に応じた適切な対処がとても大切です。

参考資料

産婦人科 診療ガイドライン ―産科編 2023|日本産科婦人科学会/日本産科婦人科医会

妊娠前半にみられる性器出血|MSDマニュアル家庭版

Implantation Bleeding| Cleveland Clinic

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