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生理の出血量が少ないのは病気?出血量の目安や少なくなる原因、治療法を紹介

「最近、生理の出血量が少なくなってきた」

「生理の出血量が少ないのは病気が原因なの?」

生理は、女性にとって健康のバロメーターの一つです。いつもと比べて生理の出血量が少なくなると、何か病気なのではと不安に感じる人が多いでしょう。生理の出血量が少なくなる原因はいくつかあります。

出血量が気になる場合は早めに婦人科を受診することが大切です。今回は、生理の出血量が少なくなる原因や治療法などについて詳しくみていきましょう。

生理の出血量の目安

生理の出血量は、人によってさまざまです。一般的に、出血量が約20〜140mlが標準的だといわれています。

ナプキンを2~4時間ごとに替える程度なら、正常だと考えられるでしょう。出血量が約20ml未満の場合は、過少月経といわれています。多いときでもおりものシートでたりる程度であれば、出血量は少ないほうです。

逆に約140mlよりも多い場合は、過多月経といって出血量が多い生理であると考えられます。昼間でも夜用のナプキンが必要だったり2時間ごとにナプキンを替えてももたない場合は、出血量が多いほうです。

生理の出血量が少なくなる原因は?

生理の出血量が少なくなる原因には、主に次の3つがあります。

ホルモンバランスの乱れ

原因の一つとして挙げられるのが、ホルモンバランスの乱れです。

生理には卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)が深く関わっています。女性ホルモンの分泌は脳から命令が出されますが、ストレスなどの影響を受けやすく、命令がうまくいかなくなると、女性ホルモンの分泌もうまくいかなくなることがあります。

生理は分泌された女性ホルモンの働きにより厚くなった子宮内膜が剥がれ落ちて子宮外に排出されることをいいますが、十分に女性ホルモンが分泌されないと子宮内膜が十分に厚くならず、出血量が少なくなることがあります。

ホルモンの分泌異常

女性ホルモンの分泌異常も出血量が少なくなる原因です。分泌異常は下垂体腫瘍や多嚢胞性卵巣症候群、黄体機能不全など、何らかの病気が原因となっていることもあります。

下垂体腫瘍とは、脳にある下垂体にできた腫瘍のことです。腫瘍ができると下垂体ホルモンの分泌に異常が生じ、それにともなって出血量が少なくなる場合があります。
多嚢胞性卵巣症候群とは、卵巣のなかに卵胞が一度にたくさん発育してしまうことで排卵が上手くおこなわれず、月経異常などがみられるものです。、黄体機能不全は黄体から分泌される女性ホルモンの量が低下したりホルモンに対する反応が悪くなったりするものです。

子宮の発育不全

子宮の発育に問題があったり内膜の癒着を起こしていたりすると、子宮内膜が厚く育ちにくくなるため出血量が減ってしまうことがあるのです。

一時的に生理の出血量が減ることは誰にでもおこり得ますが、出血量の減少が長く続いている場合は病気を疑ったほうが良いケースもあります。

いつ婦人科を受診するべきか

生理の出血量は、そのときの体調や生活習慣によって変わることがあります。また、初めての生理(初潮)を迎えたばかりの人や更年期の人で出血量が少なくなるのは珍しいことではありません。この場合の多くは心配ないことが多いです。

ただし、以下の場合は何らかの原因がある可能性があるので、早めに婦人科を受診しましょう。

  • これまでの生理と比べて急に出血量が少なくなった
  • 18歳になっても出血量が少ない状態が続いている
  • 下腹部痛や性交痛がある
  • 出血量が少ない生理が何周期も続いている

過少月経はどのような治療をするの?

生理の出血量が少ない場合、治療によって症状が改善することがあります。出血量が気になる場合は、そのままにせず、婦人科で相談してみましょう。

問診

まず、問診を行って生理の頻度や出血量について詳しくみていきます。直近の生理はいつきたのか、妊娠の可能性はないかを確認します。また、激しい運動やダイエット、服用しているお薬の影響などによっても出血量が少なくなることがあるため、生活習慣についての確認も行われます。

なお、正常な生理周期は、日本では25~38日とされています。これより長いもしくは短い場合は生理に異常があると考えられるでしょう。生理が90日以上きていない場合は、続発性無月経と呼ばれます。周期的に生理がこない場合はまず妊娠の有無を確認し、妊娠による出血でないかを見極めることが重要です。

基礎体温をつけておくと身体の状態を把握しやすくなるので、日頃からつけておくこともおすすめです。

検査

必要に応じて子宮に何らかの異常がないか検査が行われます。お腹の上からの超音波や経腟超音波、内診などがあります。子宮頸がん検査をしたことがない場合は、婦人科を受診する機会に一度検査してみるのもいいかもしれません。

治療

出血量が少ない要因として、高プロラクチン血症や甲状腺機能異常、黄体機能不全などがみつかった場合にはそれぞれの病気に合わせた治療、子宮の形に問題がある場合には手術療法などが選択肢となります。

低用量ピルのメリットデメリット

低用量ピルは、卵胞ホルモンと黄体ホルモンを含むお薬です。服用することで女性ホルモンのバランスを整えることができます。1日1回、決まった時間に服用すると、高い避妊効果や生理痛の軽減、経血量の減少などの効果が期待できます。

生理前に気分が落ち込んだりニキビができやすくなったりなど、PMSの症状を緩和する効果が期待できると言われています。

服用初期はホルモンバランスがまだ整わないため、不正出血や吐き気などの副作用がみられることもありますが、2~3シートを目安に服用を続けることで落ち着くことが多いとされています。

注意が必要な副作用が現れる可能性もあるため、服用を開始して心配な症状がある場合には医師に相談しましょう。

生理のお悩みはスマルナに相談しよう

生理の出血量が20ml未満の状態が続く場合、過少月経だといわれています。おりものシートで対応できる程度の出血量の場合は、出血量が少ないと考えてよいでしょう。出血量が少なくなる原因には、ホルモンバランスの乱れやホルモンの分泌異常など子宮や卵巣の病気などがあります。

いきなり出血量が少なくなったり、出血量が少ない状態が長く続いている場合は、婦人科で相談しましょう。スマルナでは、全国各地の医療機関で働く医師がオンラインで対応しています。「スマルナ医療相談室」では、薬剤師や助産師に無料で相談できるので、生理の出血量で気になることがある人は、お気軽にご相談ください。

診察後に処方が確定した場合は、プライバシーに配慮してご自宅までお薬をお届けしています。ライフスタイルに合わせた受診が可能なスマルナで、快適な毎日を手に入れてみませんか?

参考資料

多のう胞性卵巣と言われました。どのような病気ですか ? 日本産婦人科医会

産婦人科診療ガイドライン―婦人科外来編2023

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