毎月やってくる生理。出血や生理痛、気分の落ち込みなど、さまざまな症状に悩んでいる方も多いのではないでしょうか。毎月のこととはいえ、少しでも快適に過ごしたいですよね。そんなときにおすすめなのがストレッチです。ストレッチは身は体を動かすことで、生理痛を和らげたり、リラックス効果を得られる可能性があります。生理痛に効果的なストレッチ方法やその他の和らげる方法についてご紹介しますので、ぜひ実践してみてください。
生理痛の原因と症状
生理痛の感じ方は人それぞれですが、いくつかの原因があります。原因の多くは、「プロスタグランジン」という物質によるものです。生理中は、子宮を収縮させ血液の排出を促すために、子宮内膜より産生されるプロスタグランジンという物質が分泌されます。プロスタグランジンの分泌量が増えると、子宮の収縮が強くなり血流が悪くなることで生理痛が出現します。また、生理中はホルモンバランスの変化により体温が下がる時期です。身体の冷えは、より子宮の血流を悪くし痛みを生じやすくなります。他にも、子宮内膜症や子宮筋腫、子宮腺筋症などの病気が隠れており、生理痛の原因となることもあります。
症状としては、強い下腹部痛や腰痛、お腹の張り、吐き気、頭痛、イライラなど多くの症状があります。
生理痛と運動の関係
生理期間中は、できるだけ静かに過ごしたいという方も多いのではないでしょうか。もちろん、つらいときは無理せずにゆっくり休むことが一番です。しかし、ストレッチなどの軽い運動は、生理中にもたくさんのメリットがあります。前述したように、血液の巡りが悪くなったり身体が冷えやすくなっていると、生理痛悪化の原因となります。そのため、ストレッチなどの軽い運動は、全身の血液の巡りをよくすることで体温を高め、生理痛を和らげる効果が期待できます。
また、軽い運動により自律神経を整えることで、ストレス発散効果やリラックス効果があるといわれています。過度のストレスは生理痛悪化の原因でもあるため、適度に身体を動かしてイライラ解消やリラックスすることを心がけましょう。
生理痛を和らげるストレッチ
生理痛には、骨盤周りのストレッチが効果的です。子宮は骨盤内にあるため、骨盤を動かし骨盤の歪みを改善し子宮周囲の筋肉をほぐすことで、血液の巡りをよくします。ストレッチは手軽に取り入れられるため、ぜひ実践してみてください。
まずは自宅でできるストレッチ方法についてご紹介します。
骨盤ほぐし
①床に座り、足裏同士を合わせる
②息を吐きながら、背筋を伸ばしたまま身体を前に倒す
③息を吐ききったら、ゆっくりと姿勢を戻す
座るのがつらい方は、仰向けに寝て足裏を合わせ膝を外に開く姿勢も効果的です。 この際に、下腹部に両手を当てゆっくりとした呼吸を意識しましょう。
赤ちゃんのポーズ
①仰向けに寝て、両膝を抱え胸に引き寄せます
②頭を持ち上げるように膝と顎を近づけ、赤ちゃんのポーズを取ります
③ゆっくり3呼吸を繰り返したら、手足を伸ばして力を抜きます
次に、学校や職場など外出先でできるストレッチ方法についてご紹介します。
骨盤の前後運動
①椅子に浅めに座り、背筋を伸ばし肩の力を抜きます
②息を吐きながら、骨盤を後ろに動かすイメージで背中を丸めます
③息を吸いながら、ゆっくり元の姿勢に戻ります
足首の運動
①椅子に座り背筋を伸ばし、足の裏を床につけます
②かかとをつけたまま、つま先を持ち上げ5秒キープ
③ゆっくりとつま先を下ろし、次はかかとを持ち上げ5秒キープ
その他の生理痛を和らげる方法
ストレッチの他にも、手軽に取り入れられる改善方法としてツボ押しがあります。ストレッチやツボ押しを行いつつ、ホットタオルやカイロなどを使って、お腹や腰回りを温めることでより生理痛を和らげる効果があります。また、動けないほど痛いと感じたらお薬に頼ることもひとつの手です。ご自身にあった方法を取り入れてみてくださいね。
ツボを押す
ツボ押しには、身体の血液の巡りや代謝をよくする効果があります。たくさん種類があるツボの中でも、特に生理痛に効果的なツボをご紹介します。ツボを押す際は指の腹でゆっくり押し、5秒ほどキープしましょう。
お腹のツボ「気海(きかい)」
おへそから、指の横幅2本分下に位置します。生理痛や生理不順に効果的です。
足のツボ「三陰交(さんいんこう)」
足首の内側にあるくるぶしから、指4本分上に位置します。足のツボは全身の血液の巡りをよくするのに効果的です。
手のツボ「合谷(ごうこく)」
手の甲の、親指と人差し指が交わるくぼみよりやや人差し指寄りに位置します。万能のツボといわれており、生理痛だけでなく頭痛の改善やリラックス効果もあります。
鎮痛薬を服用する
学校や仕事、予定がある日など、生理痛がつらくてもゆっくり休めないときもありますよね。動けない程の痛みであれば、無理に我慢せず鎮痛薬の使用を検討しましょう。痛みがピークのときに服用しても効果が得られにくい場合があるので、痛くなってきたなと感じた段階で服用することをおすすめします。
低用量ピルを服用する
強い生理痛や子宮内膜症などの病気がある方には、治療薬として低用量ピルが用いられます。低用量ピルを服用することで、子宮内膜が厚くなりにくくなりプロスタグランジンの分泌が抑えられ、生理痛を和らげる効果があります。また、生理前におこるイライラなどの月経前症候群にも効果的です。低用量ピルの処方には医師の診察が必要ですが、オンライン診療による処方も可能です。
ひどい生理痛は病気の可能性も
鎮痛薬が効かないほどの生理痛の場合、子宮筋腫や子宮内膜症、子宮腺筋症などの病気が隠れている可能性があります。どの病気にも、強い生理痛や不妊症などの症状があり、内服治療や手術が必要になるケースもあります。鎮痛剤を使用しても痛みが改善しない場合は、早めに婦人科の受診を検討しましょう。
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参考資料
体を動かす|こころと体のセルフケア|ストレスとこころ|こころもメンテしよう ~若者を支えるメンタルヘルスサイト~|厚生労働省