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低用量ピル服用中の頭痛はなぜ起こる?受診の目安は?

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低用量ピルを服用していると、「頭痛が増えた気がする」「休薬期間になると特につらい」などの不安を感じる方は少なくありません。

ピルの副作用なのか、どこまで様子を見るべきか、判断がつきにくい悩みでもあります。

本記事では、ピル服用中に頭痛が起こりやすい理由や、注意すべき危険な頭痛のサインについても分かりやすく解説します。

「今の頭痛は大丈夫?」「受診の目安は?」と迷っている方が、安心して対処法を考えられる内容になっています。

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低用量ピルの服用中に頭痛が起こるのはなぜ?考えられる原因

低用量ピル服用中の頭痛には、複数の原因が考えられます。

  • 服用初期の副作用
  • 低用量ピルの種類が合っていない
  • 病気のサイン

服用初期の副作用

低用量ピルを飲み始めて1〜3か月ごろは、身体がホルモンの変化に慣れる期間であり、頭痛をはじめ、不正出血、吐き気などの副作用が現れることがあります。

服用初期に伴う症状であれば、多くの場合3か月ほど服用を継続することで自然におさまっていくとされています。

まずは無理のない範囲で服用を続けながら、体調の変化を見ていきましょう。

低用量ピルの種類が合っていない

ピルの副作用の出方には個人差があるため、1〜3か月ほど服用を継続しても症状が改善しない場合は、現在服用中のピルが合っていない可能性も考えられます。

ピルの種類を変更することで症状が軽減する場合もあるため、現在の症状やピルの種類変更について一度医師に相談されるのもよいでしょう。

詳しくはピルを処方してもらった医療機関でご相談ください。

病気のサイン

頭痛はピルの影響だけでなく、何らかの病気のサインであったり、他の原因によって起こることもあります。

また、もともと片頭痛がある方は、症状によっては医師の判断により低用量ピルの服用ができないことがあります。片頭痛がある方は診察時に申告の上、医師に処方の可否をご確認ください。

ピル服用中の受診が必要な危険な頭痛のサインについては、次の章で詳しく解説します。

危険な頭痛のサインは?受診が必要なケース

頭痛は日常的に経験することが多いため軽視されがちですが、ピルの服用の有無にかかわらず、緊急の医療対応が必要なケースも存在します。

以下のような危険な兆候が見られる場合は、速やかな医療機関への受診や医師への相談をおすすめします。

いつもと違う強い痛みがある

頭痛の頻度や症状の程度がいつもと違ったり、痛みが徐々に強くなっていく場合などは、早めに医療機関を受診しましょう。

特に突然後頭部を殴られたような激しい痛み、強い吐き気や嘔吐、発熱などがある場合は、救急外来の受診を検討してください。

これらのサインには重大な病気が隠れていることもあるため、放置せず医療機関での判断を仰ぐようにしましょう。

前兆を伴う頭痛がある

前兆を伴う片頭痛(頭痛の前にギザギザした光が見えたり視野の欠けがあるなどの視覚症状が起こる)は服用禁忌にあたるため低用量ピルを服用することができません。

そのため、ピルの服用中に起こる頭痛の前にギザギザの光が見える、視界が狭くなるなどの前兆がみられた場合は、安全に服用を続けるためにも今後の服用継続について医師へ相談することをおすすめします。

血栓症が疑われる症状を伴う

低用量ピルの服用中は、血栓症(血の塊ができて血管が詰まってしまう病気)のリスクがわずかに高まることが知られています。

血栓症において注意すべき症状としては、「ACHES」という5つの症状があります。

  • A(abdominal pain):激しい腹痛
  • C(chest pain):激しい胸痛、息苦しい、押しつぶされるような痛み
  • H(headache):激しい頭痛
  • E(eye/speech problems):視覚の異常(見えにくい所がある、視野が狭くなる)、舌のもつれ、失神、けいれん、意識障害
  • S(severe leg pain):ふくらはぎの痛み・むくみ、熱感の増加や皮膚の赤み

頭痛を含め、こうした症状が現れたら速やかに医療機関(循環器内科や血管外科)を受診してください。受診の際は、低用量ピルを服用中であることを医師に伝えましょう。

低用量ピル服用中の頭痛への対処法

ここでは、低用量ピル服用中の頭痛への一般的な対処法についてまとめます。

服用開始後の1〜3か月は無理のない範囲で継続

低用量ピルの服用開始時期の副作用は、1〜3か月で軽減していくことが多いとされています。

そのため、まずは無理のない範囲での継続をおすすめします。

ただし、症状がつらい・強いと感じたり、いつもと異なる症状や注意が必要な症状がある場合は、早めに医師に相談しましょう。

ピルの種類を変更することで改善することも

ピルの効果や副作用の出方には個人差があるため、ピルの種類を変更することで、症状が改善する可能性もあります。

副作用の程度や体調・体質などによって医師が適切に評価を行いますので、自己判断での中止や再開はせず、必ず医師の指示を受けてください。

頭痛薬の使用について

頭痛薬と低用量ピルとの併用については、お薬の成分によっては注意が必要な場合があります。

低用量ピルのガイドラインでは、NSAIDsと呼ばれるお薬は低用量ピルとの併用が可能とされています。一方、成分として「アセトアミノフェン」を含むお薬は、お薬の効果に相互に影響を与える可能性があります。

頭痛薬の種類

低用量ピルとの併用について

NSAIDs:イブプロフェン、ロキソプロフェン、などの成分を含むお薬

併用可能

アセトアミノフェンを含むお薬

併用注意

(お薬の効果に影響する可能性がある)

参照:「OC・LEPガイドライン 2020年度版」日本産婦人科学会/日本女性医学学会

ドラッグストアなどで市販の頭痛薬を購入する場合は、成分表を確認するか、薬剤師に聞いてみると良いでしょう。

病院で処方してもらう場合は、医師に低用量ピルを服用している旨を伝えるようにしましょう。

よくある質問

低用量ピルの服用中に頭痛が起こるのはなぜ?

低用量ピルの服用開始から1〜3か月の時期は、身体がホルモンの変化に慣れる期間であり、頭痛をはじめ、様々な症状が現れることがあります。

症状の多くは3か月ほど服用を継続することでおさまっていくことが多いとされているため、無理のない範囲で服用を継続してみてください。

症状が強い、つらいと感じる場合や注意の必要な頭痛の症状、血栓症の初期症状が疑われる症状(ACHES)を伴う場合は、早めに医療機関を受診してください。

低用量ピルの服用と血栓症の関係は?

低用量ピルを服用すると、血栓症のリスクがわずかに高まるとされています。

リスクの上昇の程度はわずかですが、激しい頭痛や胸痛・ふくらはぎの腫れや痛みなど、血栓症が疑われる症状が現れた場合は、速やかに医療機関(循環器内科や血管外科)を受診してください。

頭痛薬と低用量ピルを併用してもいいですか?

頭痛薬に含まれる成分の種類によっては、注意が必要です。

ガイドラインでは、NSAIDsと呼ばれるお薬は低用量ピルとの併用が可能とされています。

一方、成分に「アセトアミノフェン」が含まれているお薬の場合、低用量ピルとの併用により効果に影響を与える可能性があるため、注意が必要です。

低用量ピルと頭痛薬の併用については、事前に医師や薬剤師に相談しておくことが最も安全です。

片頭痛があるとピルを服用できないの?

もともと片頭痛のある方は、低用量ピルの服用前に医師への相談が必要です。

前兆のある片頭痛(頭痛の前にギザギザした光が見えたり視野のかけがあるなどの視覚症状が起こる)は虚血性脳卒中のリスク因子とされており、服用禁忌にあたるため低用量ピルを服用することができません。

前兆がない片頭痛は慎重投与となり、実際の服用可否は医師の判断によります。

低用量ピルを服用できない場合には、ミニピルや子宮内避妊具など代替の選択肢が検討されます。

まとめ

今回は、低用量ピルの服用と頭痛の原因・対処法について解説してきました。

低用量ピルの服用中に起こる頭痛の要因は、服用初期に起こる一時的な副作用のほか、なんらかの病気が関係しているケースなど様々です。

ピルによる一時的な副作用の場合、服用を継続するうちに症状が徐々に落ち着くことが多いとされています。1〜3か月ほど服用を継続しても症状が改善しない場合は、医師へ相談してみるとよいでしょう。

強い痛み・いつもと違う症状・注意が必要な頭痛の症状・血栓症が疑われるサイン(ACHES)がある場合は、早めの受診が必要です。

「これは副作用? 受診すべき?」と迷うときは、一人で抱え込まず、オンライン診察なども活用して専門家に相談してみましょう。

参考文献・資料

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