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メディカルダイエットのお薬「リベルサス」とは?効果や副作用、注意点を紹介

メディカルダイエットとは、医師の指導のもと医薬品や医療機器を使って行われるダイエットのことです。下記に当てはまる方は、メディカルダイエットが向いている可能性があります。

  • ストレスフリーなダイエットで健康的な体型を目指したい
  • ダイエットが続かず、なかなか痩せられない
  • 自分だけで頑張るダイエットは限界かもしれない

メディカルダイエットには脂肪吸引や痩身マシン、注射、内服薬(飲み薬)など、さまざまな方法があります。

今回は、毎日の服用で続けられるメディカルダイエットの一つ「リベルサス」について解説します。

リベルサスはどんな効果が期待できるお薬?

リベルサスとは、「痩せるホルモン」と呼ばれている「GLP-1」に似た作用をもつお薬です。服用する際には、医師の処方を受ける必要があります。

GLP-1(ジーエルピーワン)は、もともと私たちの身体にあるホルモンです。

食事をとると小腸から分泌され、すい臓にインスリンを分泌するよう働きかけて血糖値を下げる働きがあります。

リベルサスには、3つの効果が期待できるといわれています。

①ホルモンの分泌を調整して、血糖値の上昇を抑える

リベルサスは、血糖値の上昇に応じて作用します。

血糖値を下げる働きをする「インスリン」の分泌を促し、血糖値を上げる働きをする「グルカゴン」の分泌を抑えることで、血糖値の上昇をゆるやかにします。

②胃の動きをゆるやかにして、満腹感を維持する

胃や腸などの筋肉が収縮して、食べ物を先へ押し出していく運動のことを「ぜんどう運動」といいます。

リベルサスには、胃のぜんどう運動を抑える働きがあります。

そのため食べ物をゆっくり運び、消化することで、満腹感が維持しやすくなるとされています。

③脳に働いて食欲を抑える

リベルサスには、脳細胞に働きかけて食欲を抑える作用があるといわれています。

リベルサスをダイエットに用いるメリット

リベルサスを用いたメディカルダイエットには、2つのメリットが期待できます。

①食事制限によるストレスを軽減できる

飲食による「摂取カロリー」が、身体の維持や運動による「消費カロリー」より多いと、余ったカロリーが脂肪として身体に蓄積されるため太ってしまいます。 

そのため、ダイエットをする際に食事制限をする方も多いのではないでしょうか。

リベルサスには食欲を抑える働きがあるので、食事制限によるストレスの軽減が期待できます。

②続けやすくリバウンドしにくい

リベルサスを服用している間は食欲が抑えられているためリバウンドしにくく、食欲を抑えるストレスが軽減されるのでダイエットが続けやすくなると考えられています。

ただし、服用をやめると食欲が元に戻ってしまうため、食事の量や内容によってはリバウンドする可能性があります。

リバウンドしないためには、服用しながら食生活を整え、身体を動かす習慣を身につけていくことが大切です。

【ダイエットに適度な運動が必要な理由は?】
運動には、脂肪燃焼による体脂肪の減少と筋肉量の増加による基礎代謝量アップが期待できます。

食事だけでダイエットをすると、体脂肪と一緒に筋肉が落ちて基礎代謝量が減り、脂肪が燃えにくい体質になる可能性があります。

リベルサスの副作用について

すべてのお薬には、効果のほかに望ましくない作用(副作用)が生じます。リベルサスを服用する際には、どんな副作用があるのかを事前に知っておきましょう。

ここでは、リベルサスの主な副作用や、副作用を起こりにくくするポイントなどを解説します。

リベルサスの主な副作用

リベルサスを服用すると、下記のような症状が起こることがあります。

服用に差しつかえるほどの強い症状がある場合や、症状が悪化する場合は、早めにお薬を処方した医師へご相談ください。

  • 吐き気・胸やけ・嘔吐などの胃腸障害
  • 下痢・便秘
  • お腹の張り
  • 食欲減退
  • 倦怠感
  • 頭痛
  • 低血糖
  • 急性膵炎
  • 胆嚢炎、胆管炎、胆汁うっ滞性黄疸

注意が必要な副作用と対処法

①低血糖症状(急激な空腹感、冷や汗、動悸、手の震え、頭痛、めまいなど)

対処法

  1. 糖質を含む食べ物や飲み物をできるだけ早めに口にしましょう
  2. 対処しても症状がひどくなる、持続する場合はすぐに医療機関を受診しましょう
  3. 症状が何回も起こる場合やひどくなる場合は、早めに処方医へ相談しましょう

あわせて、砂糖やブドウ糖の入った食べ物や飲み物を携帯し、低血糖症状に備えておきましょう。

②強い腹痛、または嘔吐を伴う激しい腹痛

対処法

使用を中止し、速やかに医療機関へご相談ください。

副作用を起こりにくくするポイント

副作用を起こりにくくするには、お薬の過剰摂取や自己調整などはせず、医師の指示に従って服用しましょう。

また、過度な食事制限をせず、適切な量と栄養バランスの整った食事を心がけてください。

服用方法や注意点は?リベルサスのよくある質問

服用するタイミングや注意点など、リベルサスに関する疑問にお答えします。

リベルサスは誰でも飲める?

下記に当てはまる場合は、処方が受けられない可能性があります。

  • 18歳未満の方、65歳以上の方
  • 過去にセマグルチドを含むお薬でアレルギーや重い副作用が出たことのある方
  • 甲状腺疾患、膵臓疾患にかかっている方
  • 膵炎にかかったことのある方
  • 重度の胃腸障害のある方
  • 妊娠中、授乳中、2ヶ月以内に妊娠を予定する妊活中の方
  • 糖尿病にかかっている、もしくは糖尿病薬を使用中の方
  • 重症の感染症にかかっている方、手術等緊急を要する容態の方
  • 摂食障害になったことがある方、もしくは治療中の方

処方の最終判断は医師が行います。

身体の安全のため、当てはまる項目がある場合は必ず診察時に医師へお伝えください。

リベルサスの服用方法は?

空腹時(1日の最初の飲食の前)に服用してください。起床時がおすすめです。

お茶、コーヒー、服薬ゼリーなどでは服用せず、1錠をコップ約半分の水(約120mL以下)とともに服用してください。服用する時間は、多少変わっても構いません。

【胃の中を空っぽにしておきましょう】

胃の中に食べ物や飲み物があると有効成分が吸収されず、リベルサス本来の効果が発揮されません。

お薬の効果を発揮するために、服用前後に胃の中を空っぽにしておきましょう。

リベルサス服用時の注意点は?

リベルサスは湿気と光の影響を受けやすいため、服用直前に錠剤をシートから取り出しましょう。

飲食やほかのお薬の服用は、リベルサス服用から少なくとも30分経ってからにしてください。

リベルサスを飲み忘れたらどうすればいい?

リベルサスを飲み忘れた場合は、翌日の空腹時(1日の最初の飲食前)に服用してください。

また、医師の指示がある場合は、そちらを優先してください。

リベルサスとピルは併用できますか?

リベルサスとの併用は、ピルの種類と医師の判断によって異なります。

【低用量ピル・中用量ピルとリベルサスの併用】
低用量ピルや中用量ピルの添付文書では、併用にあたり注意が必要であると記載されています。

ただし、医師の判断によって併用できる場合もありますので、診察時に医師へご相談ください。

【アフターピルとリベルサスの併用】
アフターピルの添付文書では、併用にあたり注意が必要との記載はありません。一般的な用法用量の範囲内であれば、リベルサスとの併用が可能です。

リベルサスとアルコールの併用は?

リベルサスの服用中は、過度なアルコール摂取に注意しましょう。

過度なアルコール量を摂取した場合、低血糖症状を起こすおそれがあります。

リベルサスについてお気軽にご相談ください

リベルサスを用いたメディカルダイエットには、満腹感の維持や食欲の抑制が期待できます。

バランスの良い食事や適度な運動とあわせて服用をすることで、リバウンドの心配も減らせるでしょう。

スマルナでは、通常の医療機関と同様に国内で製造され適切な経路で納入された医薬品を処方しています。

リベルサスの処方をご希望される場合は、アプリから診察室にお入りいただき、医師へご相談ください。

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