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ピルに休薬期間が設けられている理由と、よくある疑問を解説

低用量ピルには「休薬期間」があるのをご存じですか?休薬期間とはピルの服用をやめる期間のこと。ピルにはそれぞれ休薬期間が設けられていますが、休薬期間がなぜ必要なのか知らないことも多いですよね?

今回は「休薬期間」が必要な理由を解説します。合わせて「休薬期間と妊娠」に関する「よくある疑問」についてもまとめているので、ぜひご参考にしてください。

ピルに休薬期間がある理由

ピルには休薬期間があります。しかし「毎日ピルを飲まないと妊娠しそうで怖い!」と不安な声が多く聞かれるのも事実。ではなぜピルを服用するのに休薬期間が必要なのでしょうか?その理由とよくある疑問にお答えします!

休薬期間とは?

休薬期間とは「ピル=ホルモンの入った錠剤(実薬)」の服用をお休みする期間のこと。

休薬期間の過ごし方は2種類あります。1つはピルの内服をやめる方法。そしてもう1つはこの休薬期間中に女性ホルモンの成分が含まれていないプラセボ(偽薬)を服用する方法です。

このプラセボ(偽薬)を服用するタイプでは毎日錠剤を飲むので、内服の習慣づけに効果的です。「低用量ピルを始めたいけど、毎日忘れず飲めるか心配!」という人は、後者を選ぶとよいですね。

ピルには複数の種類があり、処方されるお薬によって休薬期間が異なるため、服用を始める時にしっかり確認するようにしましょう。

休薬期間を設ける意味

休薬期間を設けずにピルの内服を継続すると、予期せぬ時期に出血するというトラブルが高い確率で生じます。
せっかく、「生理に伴うトラブルを避けて、生活の質を上げる」という目的もあってピルを内服しているのに、これでは最大限に恩恵を受けることができません。

定期的に休薬期間を設けることによって、一定の時期に「消退出血」と呼ばれる生理のような出血を起こすことができ、生活をより快適にすることができます。また内服から3か月も経過すれば、ほとんどの方はこの消退出血はもともとの生理よりも痛みや出血が少なく、出血期間も短くなります。

ただし、休薬期間を設けない内服方法にも利点があります。それはPMSや生理痛の改善効果がさらに高いことや、年間を通じて出血する日数を減らせることです。休薬期間前後の飲み忘れを防ぎやすいのも利点です。この目的に特化したピルもあるので、状況によっては試してみるのも良い手です。

なおインターネットなどで検索すると、「休薬期間に卵巣や子宮を休ませることができて、本来のホルモンバランスが維持しやすい」といった情報もありますが、これは根拠の乏しい誤った情報です。休薬期間がなくても全く心配する必要はありません。

ピルの休薬期間の日数

ところで休薬期間は、ピルの種類によって変わってきます。
ピルの避妊効果を維持するためにも、やはり毎日きちんとピルを服用することが大切です。ピルの効果を妨げないように、処方されたピルの休薬期間はしっかり理解しておきましょう。

低用量ピル

低用量ピルの特徴

低用量ピルは一般的に服用開始から28日間を1周期として1シートになっています。低用量ピルは1日1錠、毎日決まった時間に服用します。

低用量ピルは、お薬の効能効果によって、大きく2種類に分けられます。

・OC(経口避妊薬):避妊を目的として使用する低用量ピル
・LEP:「月経困難症」や「子宮内膜症」の治療を目的として使用する低用量ピル(保険が適用されるピル)
※超低用量ピルはLEPに該当します。
※LEPは避妊効果に関する試験が国内では行われていないため、避妊効果に関しては医師にご確認ください。

OCもLEPも、卵胞ホルモンと黄体ホルモンという2種類の女性ホルモンが配合されています。OCの場合でも、副効用としてPMSや生理痛など、生理の悩みやつらい症状の改善効果がきたいできます。また、ホルモンバランスの乱れによるニキビなどの肌トラブルの改善も期待できます。

さらに、排卵の抑制や子宮内膜を薄く保つなどの作用により、卵巣のがんや子宮のがん(子宮体がん)の予防効果も期待できます。

「ピル=避妊」というイメージを持っている方が多いですが、最近ではこういった知識のある女性たちが避妊目的以外でピルを服用するようになってきています。

低用量ピルの休薬期間

低用量ピルには21錠と28錠の2種類のタイプがあり、それぞれのタイプで休薬期間の過ごし方が変わります。

  • 21錠タイプ…21日間実薬を服用し、残りの7日間にはピルを服用しない休薬期間を設けます。
  • 28錠タイプ…21日間実薬を服用し、残りの7日間は偽薬(プラセボ)を服用します。

ピルを処方されたときは、休薬期間をどのように過ごすのかを間違えないように注意しましょう。

超低用量ピル

超低用量ピルの特徴

超低用量ピルは、低用量ピルよりもエストロゲンの含有量を少なくしたお薬です。低用量ピルと同様に生理痛やPMSの改善が期待でき、エストロゲンの含有量が少ないため、低用量ピルよりも吐き気や下痢、頭痛などの副作用が比較的少ないとされています。
ただし副作用の出方にはかなり個人差があり、超低用量ピルよりも低用量ピルの方が体に合っている方も多数います。

避妊効果については様々な意見がありますので、医師に確認してみてください。

超低用量ピルの休薬期間

超低用量ピルの休薬期間を取るタイミングや休薬期間の長さはお薬によってさまざまです。
低用量ピルと同様に21錠服用し、7日間の休薬期間を設けるものもありますが、長期間服用を続けるタイプのお薬もあります。

このように超低用量ピルは種類によってそれぞれ服用期間や休薬期間に違いがあるので、自分のライフスタイルに合わせて医師にお薬を相談してみてください。また、自分が処方されたお薬がどのタイプなのか服用方法を確認してくださいね。

ピルの休薬期間にまつわるQ&A

多くの女性から低用量ピルに関する疑問が寄せられます。ここでは低用量ピルの「休薬期間」にまつわる「よくある質問」をまとめました。ぜひご参考にしてください。

Q.休薬期間中に消退出血が見られません。妊娠しているのでしょうか。

A.休薬期間中には消退出血が起こりますが、消退出血が見られない場合もあります。
消退出血がみられない場合、まずは性交渉があれば妊娠の可能性があるので、次のシートを服用する前に市販の妊娠検査薬で確認しましょう。
陽性の場合は服用を止め、婦人科を受診して下さい。陰性の場合はたまたま出血が生じなかっただけなのであまり心配する必要はありませんが、念のために次のシートを飲み始める前に医師に確認するようにしましょう。

もし2シート分の服用が終わっても引き続き消退出血が起こらない場合は、再度妊娠検査薬での検査や、婦人科を受診するようにしましょう。

Q.休薬期間中の性交渉で避妊に失敗してしまいました。大丈夫でしょうか。

A.休薬期間明けにお薬を飲み忘れることなく継続して服用することで、休薬期間中でもピルの避妊効果が続きます。飲み忘れることなく適切に服用できていれば、休薬期間中に妊娠することはほとんどありません。

ただし、飲み忘れなどがあった場合は緊急避妊薬の服用を検討した方がいい場合がありますので、医師に相談するようにしましょう。

なお、ピルでは性感染症が防げません。様々な性感染症がありますが、特にクラミジア感染は症状を自覚しづらい上に将来の不妊症の原因にもなります。定期的な性感染症検査を行い、ピルの服用中でもコンドームも併用するようにしましょう。

Q.休薬期間の8日目にピルを飲み忘れてしまいました。どうすれば良いですか。

A.休薬期間の8日目(シートの服用開始1日目)にピルを飲み忘れてしまうと、妊娠してしまう恐れがあります。
その場合には、ピルを7日間連続で飲むまでは性交渉を控えるか、コンドームなど他の避妊法を使用するようにしましょう。もし休薬期間中にコンドームなどを使用せずに性交渉を行った場合は、医師に相談してください。

飲み忘れの可能性を少しでも下げたいという方には、休薬期間のない28錠タイプのピルがおすすめです。

休薬期間明けの飲み忘れには気を付けよう

低用量ピルの休薬期間は、快適にピルを使い続けるためには大切です。ただし、状況によっては休薬期間を設けない内服方法もありますので、医師に相談してみましょう。
「休薬期間中には妊娠するのでは?」と心配する方もいるかもしれませんが、お薬の飲み忘れなどせず適切に服用していれば休薬期間中でも避妊効果は続いているので安心してくださいね。

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