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超低用量ピルの特徴と副作用|処方してもらう方法は?

ピルにはさまざまな種類がありますが、継続して毎日飲むものとしては「低用量ピル」以外に「超低用量ピル」という選択肢があるのをご存知ですか?

低用量ピルは、お薬に含まれる卵胞ホルモン量(エストロゲン量)が0.05mgより少ないものを指すのに対して、超低用量ピルは、お薬に含まれる卵胞ホルモン量が0.03mgより少ないものを指します。

今回は超低用量ピルの特徴や副作用についてご紹介します。

超低用量ピルとは?

超低用量ピルとはどのようなお薬なのでしょうか。
超低用量ピルの特徴を、他のピルとの違いとあわせてご紹介します。

ピルの種類

ピルは「卵胞ホルモン」と「黄体ホルモン」という女性ホルモンが配合されている薬剤で、それぞれエストロゲンの含有量によって分類されています。

超低用量ピル

超低用量ピルは、お薬に含まれる卵胞ホルモン(エストロゲン)量が0.03mgより少ないものを指します。
超低用量ピルは、「月経困難症」や「子宮内膜症」の治療目的で使用される「LEP」(Low dose Estrogen Progestinの略)に該当するお薬で、保険が適用されます。
なお、LEPは避妊効果に関する試験が国内では行われていないものがありますので、避妊効果については医師にお問い合わせください。

低用量ピル

低用量ピルは、お薬に含まれる卵胞ホルモン(エストロゲン)量が0.05mgより少ないものを指します。

高い避妊効果が確認されているお薬は「経口避妊薬」や「OC(Oral Contraceptivesの略)」とも呼ばれています。
1日1錠、決まった時間に正しく服用すれば99.7%という高い避妊効果が期待できます。
その他にも、生理周期の安定化や肌荒れの改善などの副効用があることが分かっています。
なお、ピルは性感染症を防ぐ効果はありませんので、性交渉の際はコンドームを使用することが大切です。また、コンドームを使用することでより高い避妊率が期待できるというメリットもあります。

低用量ピルにおいても、超低用量ピルと同様にLEPに該当するお薬があります。
避妊効果が確認されている低用量ピル(OC)に関しては自費診療となりますが、LEPの場合は保険が適用されます。
低用量ピルにおいても、LEPは避妊効果に関する試験が国内では行われていないものがありますので、医師に確認してみてくださいね。

中用量ピル

中用量ピルは、低用量ピルよりも卵胞ホルモン(エストロゲン)の含有量が多いお薬です。
「生理不順」や、生理の出血量が多い「過多月経」、「月経困難症」などの改善効果が期待でき、治療薬として使われています。
治療以外にも、イベントや旅行などに生理予定日が重なる場合に生理日を移動させるために使われます。

アフターピル

黄体ホルモンを主成分としており、緊急避妊薬として使われます。
妊娠の可能性がある性交後、72時間以内に1錠のアフターピルを服用することで、約84%の避妊効果が期待できます。

アフターピル服用すると、5~7日排卵が抑制・遅延されます。
精子の寿命は3〜7日なので、排卵が抑制されている期間に精子が受精能力を失うことで妊娠を回避する仕組みです。

性交から時間が経つにつれて避妊効果が低下してしまうので、なるべく早く飲むことが重要です。
なお、国内正規品のアフターピルは、「ノルレボ」と、ジェネリック医薬品である「レボノルゲストレル」の2種類のみです。
医師の処方を介さずネット上で安く販売しているものは、偽物の薬で避妊効果が十分に得られず、身体に害がある可能性があるので気をつけましょう。

超低用量ピルの特徴

超低用量ピルは、主に「月経困難症」や「子宮内膜症」の治療薬として使用される「LEP」に該当するお薬です。

排卵を抑制し、子宮内膜が増殖することを抑える作用によって、生理痛などの月経困難症や子宮内膜症による痛みを軽減する効果が期待できます。

また、LEPは治療を目的として使用されるため保険適用のお薬です。

※低用量ピルや、生理日移動における中用量ピル、アフターピルは、基本的に自費診療になります。
LEPに該当するお薬でも、オンライン診療や自由診療のクリニックでは保険適用外となるので注意しましょう。

超低用量ピルの服用方法

超低用量ピルは低用量ピルと同様に1日1錠を決まった時間に服用し、各お薬に設けられている休薬期間に生理に似た出血を起こします。

※休薬期間…ホルモンが配合されているお薬(実薬)をお休みする期間のこと。何も服用しない場合と、偽薬というホルモンが配合されていないお薬を服用する場合があります。

超低用量ピルの休薬期間はお薬によってさまざま。
多くの低用量ピルと同様に、生理開始日から飲み始め、3週間毎日飲み、その後1週間休む場合もあれば、77日間連続して服用し7日間休薬する「ルナベルULD」や最長120日間服用し4日休薬する「ヤーズフレックス配合錠(LEP)」などがあります。

現在抱えている症状やライフスタイルに合わせて、どのお薬を服用するか医師に相談してみてくださいね。

超低用量ピルの副作用

超低用量ピルは他のピルに比べ、吐き気や頭痛などの副作用が少ない特徴がありますが、不正出血は起こりやすいと言われています。
超低用量ピルの副作用について解説します。

服用後に見られる主な副作用は不正出血、吐き気、頭痛、乳房の張り、むくみなどが挙げられます。
副作用の原因の多くは、体内のホルモンバランスがお薬の作用で変化することで起こっていると考えられています。

症状が出たときの対処方法

これらの副作用は、1〜3ヶ月お薬を飲み続けることでホルモンバランスが整い、症状が落ち着いてくることがほとんどです。まずは3シートほどは飲み続けてみてくださいね。

症状がひどい場合はお薬との相性が合っていない可能性があります。我慢せず婦人科で見てもらいましょう。

注意が必要な症状

ピルの副作用で最も注意しなければならないのが「血栓症」です。

血栓症

血栓症とは、血管の中を流れている血液が固まり、血管を詰まらせる病気のこと。
ピルを服用することによって、血栓症リスクが少しだけ高くなる可能性があります。
ただ、その割合は大きなものはなく、定期的な検査などで安心して服用を続けることができますよ。

血栓症のリスクについて
ピルを服用していない人が血栓症になる割合:1年間に1万人中1~5人
ピルを服用している人が血栓症を起こす割合:1年間に1万人中3~9人
ただし、普段から喫煙する人や糖尿病の持病がある人、高齢者などはピルの服用有無にかかわらず血栓症リスクが高く、そこにピルの服用が加わることでリスクがさらに高くなるため注意が必要です。

血栓症は早期発見と治療により改善できる病気です。
もし次の症状が現れたら、血栓症の疑いがありますので、すぐに服用をやめて医師に相談しましょう。

  • 突然の足の痛みや腫れ
  • 手足のしびれ
  • 押しつぶされそうな胸の痛み
  • 息苦しさ
  • 激しい頭痛

また、ピルを飲み続けることによって、乳がん・子宮頸がんのリスクがわずかながら高くなるといわれています。
ピルの服用有無にかかわらず定期的な検査は大切ですが、ピル服用中はより意識するようにしましょう。

超低用量ピルを処方してもらうには?

超低用量ピルを安心・安全に手に入れ服用を続けるには、必ず医師の診察と処方が必要になります。

超低用量ピルを処方してもらう方法

低用量ピルを処方してもらうには、「病院で医師の診察を受ける」または「オンライン診察を受ける」の2つの方法があります。

オンライン診察とは、電話やアプリなどを通じて、オンライン上で医師の診察を受けること。
自分の都合の良いタイミング・場所で受診できるので、病院に行く時間がない方におすすめです。
「スマルナ」では、医師によるオンライン診察にてピルの処方を行なっています。

「スマルナ」の特徴

「スマルナ」とは、医師によるオンライン診察やピルの処方を行っているサービスです。

アプリから医師の診察を受けることができ、自分に合ったピルを提案・処方してもらえます。
問診は24時間受け付けており、忙しくてなかなか病院に行けない人でも、場所や時間を問わず好きなタイミングで受診が可能です。

超低用量ピルのお薬の処方は、定期的にピルを届ける「定期プラン」となります。
梱包は、外からではピルとわからないような梱包となっているため、配達の方や同居されている方に気づかれたくない場合でも安心です。

すぐに医師の診察を受けるのが心配な方は、まずアプリ内「スマルナ医療相談」にて、薬
剤師や助産師にピルの疑問や副作用、生理や避妊の悩みを無料で相談することができます。
不安に思うことはどんなことでも構わないので相談してみてくださいね。

超低用量ピルの種類一覧

スマルナ では、適切な経路で医療機関に納入された医薬品のみを扱っています。
スマルナで取り扱っている超低用量ピルは下記の4種類です。
※料金は1ヶ月処方の値段(診察料、処方料、配送料込み)です。初診料や再診料に値段の違いはありません。

  • ルナベル配合錠ULD(第一世代、一相性ピル、黄体ホルモン:ノルエチステロン) ルナベル配合錠ULDは、28日間を1周期とする飲み方をするタイプのピルです。 1日1錠を21日間服用し、その後7日間の休薬期間(薬を飲まない期間)を設け、その後新しいシートの服用を開始します。 値段:11,330円(税込)/21錠
  • フリウェル配合錠ULD「あすか」21錠(第一世代、一相性ピル、黄体ホルモン:ノルエチステロン) フリウェル配合錠ULD「あすか」は、ルナベル配合錠ULDのジェネリック医薬品(後発医薬品)です。 28日間を1周期とする飲み方をするタイプのピルであり、1日1錠を21日間服用し、その後7日間の休薬期間(薬を飲まない期間)を設け、その後新しいシートの服用を開始します。 値段:7,480円(税込)/21錠
  • ヤーズ配合錠(第四世代、一相性ピル、黄体ホルモン:ドロスピレノン) ヤーズ配合錠は、28日間を1周期とする飲み方をするタイプのピルです。 フリウェル配合錠ULD「あすか」やルナベル配合錠ULDとは異なり、1シート28錠のお薬です。 1日1錠を24日間服用し、その後4日間偽薬(プラセボ)を服用し、偽薬期間中に生理がきます。 28錠飲み切った後、新しいシートの服用を開始します。 偽薬(プラセボ)飲み忘れを防ぐためのものであり、錠剤に女性ホルモンの成分は含まれていません。 値段:11,550円(税込)/28錠
  • ヤーズフレックス配合錠(第四世代、一相性ピル、黄体ホルモン:ドロスピレノン) ヤーズフレックス配合錠は、最長120日間の連続投与が可能な超低用量ピルです。 120日間の服用後、もしくは3日間連続で出血があった場合に、4日間の休薬期間を設けます。 ヤーズフレックス配合錠は長期間生理を止めることができる大きなメリットがありますが、必ず120日間連続服用できるわけではなく、120日より前に出血が見られる可能性があります。 値段:13,200円(税込)/28錠

ピルには、相性や世代といったカテゴリーでも分類することができ、それぞれに特徴があります。
副作用の現れ方なども変わってくるので、どれを飲めば良いかわからない場合は、医師に相談して自分にあったピルを選択するようにしましょう。

「超低用量ピルで気になることがあれば医師や専門家に相談しよう」

今回は超低用量ピルについてご紹介しました。
超低用量ピルは保険適用が可能で費用が抑えられる点や、吐き気などの副作用が少ないなどさまざまなメリットがあります。
月経困難症の治療のためにピルを服用しようと考えている方、そして副作用などにお悩みがある方は超低用量ピルの服用を検討してみても良いかもしれませんね。
超低用量ピルについて、疑問や副作用についてもっと知りたい場合は、スマルナのアプリ内にある「スマルナ医療相談」にて気軽にご相談ください。

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