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生理がこない理由と対処法|病院はいつ受診したほうがいいの?

生理がこない時、なんでだろう?と不安になりますよね。
生理がこない原因はいくつか考えられますが、その期間が長く続く場合、病気が隠れている可能性があります。

今回は、生理がこない原因や対処法、産婦人科に行くべきタイミングなどについてご紹介します。

生理がこないときに考えられる主な理由

生理がこない時、考えられる原因はいくつかあります。
ここでは、生理がこない原因についてご紹介します。

妊娠

生理がこない理由のひとつとして、妊娠の可能性が考えられます。
性行為を行なっている場合、たとえ避妊をしていたとしても妊娠してしまう可能性があります。
どのような避妊方法でも、100%避妊できるものはありません。
たとえば、コンドームの避妊率は適切に使用した場合には98%、低用量ピルの避妊率は適切に服用した場合には99.7%とされています。

失敗を含んだ「一般的な使用方法」では、コンドームは破れたり抜けたりすることがよくあるため避妊率は87%とされています。
低用量ピルも、飲み忘れなどによって避妊率は下がる可能性があり、一般的な使用方法では、93%の避妊率とされています。

生理予定日から1週間経っても生理がこない場合は、一度妊娠検査薬で調べるようにしましょう。

生理不順

生理不順の場合、生理が予定より遅れている可能性があります。
生理不順とは、生理周期の日数が正常とされる25~38日より短かったり長かったりする ことを指し、24日以内で生理が来た場合「頻発月経」、39〜89日で生理がきた場合「希発月経(きはつげっけい)」と呼ばれます。

生理不順は、不妊の原因にもつながります。
慢性的に生理不順がある場合は、一度婦人科クリニックで見てもらうようにしましょう。

続発性無月経

妊娠していないにも関わらず、これまで見られた生理が3ヶ月以上とまっている状態を続発性無月経と言います。
※満18才になるまでに初経が来ない場合は、原発性無月経と言います。

続発性無月経の主な原因は、環境の変化に伴うストレスや過度な運動、無理なダイエット、摂食障害などによるホルモンバランスの乱れだと考えられています。
また、甲状腺機能亢進症(バセドウ病)や高プロラクチン血症などの病気、早発閉経(早発卵巣不全)が原因の可能性もあります。

※高プロラクチン血症…授乳期間中でないにも関わらず、血中のプロラクチン濃度が高い場合を指します。プロラクチンとは脳の下垂体から分泌されるホルモンのことであり、乳腺の発達を促進し、乳汁を分泌させる働きや排卵を抑制する働きがあります。
高プロラクチン血症になると、授乳中と同じような卵巣への抑制が働く事により、不妊の原因になるともいわれております。

※早発閉経(早発卵巣不全)とは40歳よりも前に閉経してしまうことを指します。
早発閉経になると、排卵しなくなるため妊娠が非常に困難になってしまいます。
早発閉経は、生理不順の段階で診察を受け、検査をすることで診断が可能です。
卵子や受精卵の凍結、病気によっては卵巣組織自体の凍結保存によって、将来妊娠を希望することができる可能性があります。生理不順などの場合は、定期的な検診を受けることがおすすめです。

婦人科を受診すべきタイミングはいつ?

生理がこなかった場合、産婦人科に行くべきか迷いますよね。
ここでは、産婦人科に行くタイミングの目安についてご紹介します。

何も異常がない場合でも生理予定日に生理がこないことはよくあることです。
生理予定日から1週間ほど前後することは問題ないとされていますので、過度に心配する必要はありません。
ですので、数日遅れている程度であれば、様子をみるようにしましょう。
3ヶ月以上生理がこない場合は、ホルモン異常やその他の病気が原因の可能性があります。
長期に渡る無月経は回復が難しくなる可能性があるので、3ヶ月たっても生理がこない場合は、放置せず早めに医師に相談するようにしましょう。

また、性行為を定期的に行なっている場合は、妊娠している可能性があります。
生理予定日から1週間以上が経過した段階で、まずは妊娠検査薬で調べてみるようにしましょう。
生理不順で生理予定日がわからない場合などは、最後の性交渉から3週間以上経過したタイミングで検査を行うようにしましょう。

生理がこないときの治療法

生理不順や続発性無月経は、放っておくと将来妊娠しにくい身体になってしまう可能性があるので、適切な治療が必要です。

生理不順の場合

生理不順の原因は、ホルモンバランスの乱れであることがほとんどです。

治療としてはホルモンバランスを整えるためのホルモン療法を行います。
ホルモン療法の種類は、ピル、ホルモン注射、漢方薬などを用いることが一般的です。

ピルとは、卵胞ホルモンと黄体ホルモンという2種類の女性ホルモンに似た成分が配合されているお薬です。
ピルには、超低用量ピル、低用量ピル、中用量ピル、アフターピルと種類がありますが、生理周期を整える目的では、主に低用量ピルが使用されます。

低用量ピルは毎日服用するお薬であり、「休薬期間」に月経(生理)に似た出血が起こる期間があります。休薬期間はほとんどのお薬で一定の周期で設けられているため、月経周期を整えることができます。

また、その他にも高い避妊効果や、月経困難症・月経前症候群(PMS)の改善、経血量が多い月経過多の改善、子宮内膜症の悪化防止などの効果も期待できます。

続発性無月経の場合

ストレスが原因の場合は、ホルモン治療を中心に、カウンセリングや生活指導を行います。
原因となるストレスが、カウンセリングや生活指導などによって取り除かれれば、再び周期的な月経に戻る可能性があります。
甲状腺機能亢進症(バセドウ病)や高プロラクチン血症などの病気が原因の場合は、薬物治療が必要となる可能性があります。

長期間生理がこない場合、放置せずに医師や専門家に相談しよう

生理不順や続発性無月経など、生理について悩みがある場合は、一人で抱え込まず、専門家や医師に相談するのがおすすめです。
婦人科を受けるタイミングは3ヶ月が1つの目安ですが、気になったタイミングで受診してもいいでしょう。問題がないことが確認できれば安心することができるでしょう。

病院に行くか悩む場合、「スマルナ医療相談室」でご相談ください。
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