日本のピルの服用率は、世界と比べるとまだまだ少ない数字です。たとえば普及が進むドイツではピルの利用者が52.6%であるのに対し、日本は約4.6%と非常に少ない割合です。
そのため、ピルは服用している人が少ないため「珍しい」「特殊」というイメージがあるかもしれません。
しかし2002年から2016年までのデータでは、すでにピルを使用しているという人が4倍ほどに増えています。特に20代の服用率が7%~9%であり、日本でも徐々にピルが普及していることを感じ取れます。
参照:日本家族計画協会:「男女の生活と意識に関する調査」(低用量ピルの女性の使用傾向(%))
低用量ピルは効果効能に応じて「OC」と「LEP」の2種類に分類されます。
・OC(経口避妊薬):避妊を目的として使用する低用量ピル
・LEP:「月経困難症」や「子宮内膜症」の治療を目的として使用する低用量ピル(保険が適用されるピル)
※超低用量ピルはLEPに該当します。
※LEPは避妊効果に関する試験が国内では行われていないため、避妊効果に関しては医師にご確認ください。
OCは「経口避妊薬」の意味もあり、毎日決まった時間に1錠を飲みつづけることで99.7%の避妊効果が期待できるお薬です。世界でピルが普及している理由には服用方法が簡単で、女性の意志で避妊できるというメリットも大きいといえるでしょう。
避妊のイメージがある低用量ピルですが、生理不順や生理痛、PMSなど生理にまつわる不快症状の改善や、ニキビの改善、月経困難症や子宮内膜症などの治療にも使われるお薬です。
OCでも、副効用としてこれらの効果が期待できます。
《低用量ピルで改善される症状・病気》
・月経困難症
・子宮内膜症
・PMS(月経前症候群)
・生理不順 など
そのほか低用量ピルの服用は卵巣がんや子宮体がん、大腸がんのリスクを下げる効果があることも分かっています。
低用量ピルの服用に関する不安や疑問は「スマルナ医療相談室」でお気軽にお問い合わせください。薬剤師や助産師が無料で相談にお応えします。